ひよこ図書館

とある学校司書のブログです。本の紹介、学校司書業務に役立つWordやExcelの豆知識など。

POPの作り方:学校図書館向け

今回は、学校図書館向けのPOPの作り方をご紹介します。

 

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「国語の授業や図書委員会の活動等でも使えるように」

「空き時間でパパッっとできるように」と思って考えました。
 
商店や書店にあるPOPような

「必読!!」「日本中が○○した!」「○○部突破!」などの

煽る要素を控えめにしました。

学校図書館に飾ることを前提にしています。

勢いや華やかさは少し欠けますが、

そのあたりは学校向けということで、

ご理解いただければと思います。

 

 児童にレクチャーする様子は

こちらの実況編にあります。

内容はこの記事とほぼ同じです。

hiyoko-library.hatenablog.jp

 

 

※本当は手書きで例を出したかったのですが、
 字のキレイさに自信がなく…。デジタルでご了承ください。

POPに何を書く?

私の場合

キャッチコピー、あらすじ、書名、著者を書きます。

 

国語の授業で書く場合は、

奥付にもふれながら、出版社も書く場合があります。

(奥付にふれる時間がなかったり、

授業者の先生がどこまで指導されるかにもよりますが)

 

レイアウトによっては、キャッチコピーを大きく書いて、

あらすじは1行、なんてこともあります。

 

今回は基本編ということで、

一番スタンダードな

キャッチコピー+あらすじ+書名+著者の

パターンをご紹介します。

 

他のレイアウトについてはこちらをご覧ください。

 

hiyoko-library.hatenablog.jp

 

 

キャッチコピー、あらすじを考える

考える紙はメモ用紙でもノートでもなんでもいいです。

本番の紙は白いコピー用紙をおすすめします。

大きさは、はがきより少し小さいくらいがいいです。

私は慣れるまでずっと同じサイズにしていました。

そうすると、どのくらいの分量がちょうどいいか、

バランスのとり方が分かってくるからです。

 

文字は黒で書くので、白い紙が一番読みやすいです。

今回は一番シンプルなレイアウトで作っていきます。

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キャッチコピーは1文で書きます。

1文でその本の内容が分かるように書きます。

作中に出てくる印象的なセリフでもよいです。

 

※セリフをキャッチコピーにしたい場合は、

そのセリフの説明になるようなあらすじにします。

ももたろうの場合、

セリフからとって、

「きびだんごくださいな!」をキャッチコピーにすると、

あらすじは、「桃から生まれた桃太郎は、

きびだんごで仲間を集めて、鬼たいじ!」

みたいな感じになります。

 

あらすじは2~4行で書きます。

主人公が何をするかを書くのが一番簡単です。

主人公が何者か分かるように書きます。

例えば、小学○年生の○○(氏名)は~

うさぎの○○(氏名)は~  というふうに書き出します。

 

本の中に出来事がたくさんある場合は、

一番最初の出来事か、

一番印象的な出来事について書きます。

 

書名・著者は必ず書きます。

書店に並んでいるPOPやPOPのかきかた本を見ていると

書名・著者は書いてあることが多いので、

それにならっています。

ただ、 国語の授業で「POPの作り方」をする場合、

奥付や著作権も含めて、「書名・著者・出版社」の3つを書くと

教える場合が多いです。(先生にもよりますが…)

 

小学生の場合だけかもしれませんが、

 POPを声に出して読んでいる子がちらほらいます(笑)

そのため、キャッチコピーとあらすじを

つなげて読んでもおかしくないように意識して書いていきます。

 

 下書きをする

※ここでは分かりやすいように先に文章も入れてあります。
 本来は枠から先に出来上がっていきます。

1:余白を取る

鉛筆で薄く、余白を取ります。

図では、緑の線です。

例は、下の余白がちょっと狭くなってしまいました。

本当は上の余白と同じくらい取ります。

下の余白がないと、POPスタンドにつけた時、

書名が読めなくなってしまいます。

 

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 「文字は大きくて、目立った方がいい!」と

思われるかもしれませんが、

文字を大きく、余白ゼロで書くとこうなります。

少し読みにくいですね。

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2:キャッチコピー、あらすじの場所を取る

図では青で線を引きました。

キャッチコピーは3分の1程度、

あらすじは3分の2くらいです。広めに取ります。

キャッチコピーの下は少しあけておきます。

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キャッチコピーの下は少しあけておきます。

キャッチコピーをあとから大きくしたり、

ペンで装飾するためです。


もし、時間があれば、

キャッチコピーは1文字ずつ枠を作ります。

レタリングをする時のような感じで、

お好みで四角や丸で1文字づつ枠を作って、

その中に収まるように書くと、

仕上がりがとてもキレイです。

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3:あらすじのガイドラインを引く

図ではオレンジの線です。

1行ずつの余白を取るために引いています。

1行の線を引かずに書くと、

行がくっついて読みにくくなったり、

反対に行が離れすぎて隙間ができます。

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 文字を書く時には、

オレンジの線の中に収まるように意識しながらも、

できだけ大きな文字を書きます。

 

下書きをした時点で、桃を大きくしました。

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ペンで書く

ペンはだいたい油性ペンかプロッキー、ポスカを使います。

使わない方がよいペンはボールペンです。

線が細くて、遠くから見た時に読みにくいからです。

 

hiyoko-library.hatenablog.jp

 

 

 装飾する

児童向けには「文字は黒で書きましょう。

そのかわり、飾りには色を使っていいですよ。

文字の黒+2色か3色にしたら素敵になりますよ。

作品のイメージに合った色にしてね」と言っています。


「好きな色を使っていい」とは言いません。

1文字ずつ色を変えてかいたり、レインボーにしたり、

「金や銀、ラメはないの?」と言う子がいるからです(笑)

 

今回の完成例はこちらです。 

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文字は黒、装飾に薄い緑、ピンク、黄色を使いました。

できる限り文字だけでパパッと書けるPOPを

目指しているのですが、

ピンクでそれらしい形をマウスで描きました。

 

今回はしませんでしたが、

「桃」だけをピンクで書くとかそういう風に

ポイントで使うのもよいですね。

 

おまけ  POPの枠8パターン

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a…横に色をつける

b…四隅に色をつける

c…余白が丸になるように色をつける

d…ふきだし風

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e…もこもこ風

f…とげとげ風

g…三角にする

h…三角にする+左上に別の色をつける

※以前、展示のコツの記事で書いたと思うのですが、

人間の目は左上から見ています。

そのため、左上に目立つ色があるとよいです。

 

枠だけでも結構印象が変わりますね。

色々試してみてください。

 

※今回使用したフォントは、ラノベPOPです。

数字、アルファベット、記号、かな文字(ひらがな・かたかな)

教育漢字、常用漢字第一水準漢字、第二水準漢字(途中まで)

対応されていて、ポスターやロゴなどに重宝しています。

使い勝手がよいです。

www.fontna.com

 

さて、いかがだったでしょうか?

次回もPOPの記事を書く予定です。