今回は、POPの作り方のレクチャーの様子をご紹介します。
POPの作り方のブログが人気があるので、
実際にレクチャーしている時の様子を
そのまま書き起こしました。
だいたいは作り方と同じ事を言っています(笑)
実際の様子に近いので
シナリオ代わりになるかと思います。
※対象は4~6年生
図書委員会でのレクチャーを想定しています。
先生と司書がT.Tでします。
司書ひとりでもできると思います。
導入
※なくてもOK 時間と要相談
先=先生 児童=児 司書=司
先「皆さんは本を買ったり、借りる時、どうやって選ぶ?」
児「表紙見て選ぶ」「好きなシリーズ」「友達が好きな本」
「中の絵を見る」「ちょっと読む」
先「なるほど。どれもいいね。
ちょっと読むという人がいたけど、
どんな本か分かったらいいですよね?」
児「はい」
先「本を読まずに中身が分かる方法があります」
児「えー!?」
先「これです。※POPを見せる
POPと言って、本の紹介が書いてあるカードです。
今日は皆さんにこのPOPを作ってもらいます。
でもね、いきなり作ってと言われても無理だと思うので、
司書さんに作り方を習いましょう
図書館に置いてあるPOPは司書さんが作っているんですよ」
※見本のPOPは
キャッチコピー、
あらすじ、書名、作者が分かりやすいものを見せます。
よくあるレイアウトのパターンはこちらです。
委員会で書く場合では、
イラストがメインになる物も見せたりしますが、
国語の授業では、
絵がメインになっている物を見せるのは避けます。
絵がメインになってしまうと図工になってしまうので(笑)
POPの作り方レクチャー
司「POPに書くことは4つあります。
1つ目はキャッチコピー
2つ目はあらすじ
3つ目は本の題名(書名)
4つ目は本を書いた人の名前(作者)です。」
※5,6年生の場合は書名、作者でOK
これから詳しく説明していきますね」
先「1つ目のキャッチコピーとはなんですか?」
司「キャッチコピーは1文で本の内容が分かる言葉のことです
本に出てくる印象に残るセリフを書いてもいいです
パッと目につくように1文で書きましょう」
先「2つ目はあらすじでしたね。」
司「はい。あらすじは本のだいたいの内容を書きます。
主人公が何をするかを書くのが一番簡単です。
主人公がどんな人か分かるように書きます。
例えば、小学○年生のAは~というふうに書きます」
先「どのくらい書けばいいですか?」
司「2~4行くらいがオススメです」
※授業で書く場合は
3~5行と言うこともあります。
委員会だと時間がないので、2~4行程度。
先生「長いお話で色々な出来事がある時は
どうしたらいいですか?」
司「出来事がたくさんある場合は、
一番最初の出来事か、
一番印象的な出来事について書くと
本の面白さが伝わると思います」
先「3つ目、4つ目は書名と作者でしたね。
どうして書くんですか?」
司「題名や作者がないと、どの本のPOPか
分からなくなるからです。必ず書きましょう」
先「どうですか?何か気になることはありますか?
特にないようなので、下書きの紙を配ります」
下書きについて
下書き用紙について
ワークシートを配る場合…B5半分が1人分です。
コピー用紙を配る場合…
B5半分が1人分です。
だいたいハガキサイズくらいでしょうか。
その際、「周りの余白を作りましょう。
読みやすくなりますよ」と声かけします。
四隅に線を引かせたり、
予め線を引いた紙を渡すのもよいと思います。
画像のように余白ギリギリの例も示すこともあります。
下書き中あるある
・本の内容全てを書いてしまう
下書きの例)
AがBと△で戦って、□の技をして、こうなって、Aが勝ちます。
先生の声かけ
「そこが面白いのはよく分かったよ。
でも、最後が分かったら、本を読もうとはならないから
AがBと△で戦って…どっちが勝つのか?! みたいに
最後が分からないように書いたら、本が読みたくなるよ」
・キャッチコピーが書けない
先「この本はどんな本?」
児「妖怪がたくさん出てくる」
先「じゃあ、妖怪がたくさん!!って書くのはどう?」または
「好きなセリフがあったらそのセリフを書いてみましょう」という感じで
できるだけ児童から出てくる言葉や
児童が好きな部分が書けるといいですね。
よく児童からは「え、そんなの書いていいいの?」と
言われますが、難しく考えないことが一番だと思っています。
・あらすじが書けない
9類の場合
「主人公は誰?」
「主人公は何をするの?」
0~8類の場合
「これはどんなことが分かる本?」
「好きなページはどこ?」
「どういう所が面白い?」
授業の場合は下書きができたら先生に提出。
委員会の場合は下書きができた人から
さっそく書き出します。
POP書き本番
先「今から本番の画用紙に書きます。
下書きを見ながら、最初に鉛筆で下書きをします。
定規で線を引くと真っ直ぐな文字が書けますよ」
児「ペンはダメなんですか?」
先「文字はネームペンで書きます。
カラフルすぎても読みにくいからね。
そのかわり、飾りには色を使っていいですよ。
文字の黒+2色か3色にしたら素敵になりますよ。
本のイメージに合った色にしてね」
※キャッチコピーはプロッキーの細い方で書き、
あらすじ、書名、作者は児童の持っている
ネームペンで書かせることが多いです。
本番あるある
・白い紙に黄色の文字を書いてしまう
黄色の文字は書かないように伝えます。
書いてしまった場合は違う色で上書きしたり、
ふちどったりします。
予めペンセットから黄色を抜いておくのも手です。
装飾やイラストで黄色が必要な子にだけ
黄色のペンを渡すこともあります。
・ペン書きでの誤字
同じ色の画用紙を重ねるか、
いっそその行全体を違う色の画用紙にする
・装飾ができない
男子にありがちですが、
文字を書いて完成になってしまう場合があります。
「枠をペンでふちどったり、
違う色の画用紙をふちどったりしてみては?」と声をかけます。
POPの枠8パターン
全体に向けてPOPの作り方を紹介するものの、
児童一人ひとりへの指導や声かけは
先生にお任せしています。
やはり,先生は先生。司書は司書で
お互いの領域はしっかり持っておきたいですね。
では、何かの参考になれば幸いです。
また次回、お付き合いくださいませ。