今回は、本の展示のコツです。
目線をうまく利用する
スーパーやコンビニ、書店など小売店で働いたことのある方なら
お馴染みの「陳列」のコツを本の展示に活かそうという作戦です。
NDC(日本十進分類法)でいうと673.38あたりです。
ゴールデンゾーン
陳列の場合によく使われているのが、
手の届きやすい高さゴールデンゾーンです。
一般的には、床から75~135cmと言われています。
(本によって多少誤差がありました)
ここで、小学生平均身長を調べると、小学1年生女子115.5㎝
おおよそ目線は身長×0.9㎝とされているので、103.95㎝です。
これを考えると、小学校の図書館の場合は、高くても100㎝前後でしょうか。
目線の横幅と角度
正面に立った場合、一度に認識できるのは
おおよそ横幅90~120㎝、角度は60°ほどだそうです。
横にズラーっと本を並べるより、
コンパクトにまとめた方がより見やすい本の展示ができると思います。
また、人の目線は左から右に、上から下に進む習性があります。
ローマ字のZのような動きです。配架と同じ流れです。
これを利用して、本の展示のテーマの題字や特に目立たせたい本などを
左上に配置するとよいと思います。
本の並べ方
表紙が見えるように本を立てて置く「面だし」(フェイスアウト)と
表紙を上にして本を置く平置き(平積み)の違い、
意識したことはありますか?
面だしをすると、遠くからでも表紙が見えます。
平置きの場合は、近くにこないと表紙が見えません。
でも、面だしばかりでは展示テーブルの上がスカスカで
なんとなく見栄えがしない時がありますよね?
そんな時にオススメなのが、平置き&面だしの組み合わせ技です。
2つの箱をガムテープで止め、布をかぶせてひな壇のようにします。
そこに本を置きます。
この時、ひな壇の奥行きは60㎝以内がよいと思います。
もちろん狭ければ、より手が届きやすいです。
大きなテーブルに並べる時は、奥行きを狭めるイメージで、
やってみるとよいと思います。
※60cmの根拠
児童の腕の長さを調べたかったのですが、見つけられず…
小学6年生男子平均身長 145.2㎝
袖丈の目安 (身長の1/3) 48.4cm
人体比率より 手の大きさ(身長の1/8) 18.2cm
48+18= 計算上の腕の長さ66cmになります。(あくまで計算上です)
立った状態で楽に手が届く範囲は
腕の長さ×1 少し頑張れば手の届く範囲は腕の長さ×1.25だそうです。
参考図書
さて、いかがだったでしょうか?
次回もよろしければ、お付き合いくださいませ。