ひよこ図書館

とある学校司書のブログです。本の紹介、学校司書業務に役立つWordやExcelの豆知識など。

読書の時間って何するの?

今回は、読書の時間をどんな風にしているのかご紹介します。

 

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読書の時間とは?

本の貸出と読書に来る時間の事をさします。

学校によって、図書の時間言う所もあります。

 

忘れがちですが、時間割に「読書」は存在していません。

国語や生活、総合などの時間を当てているわけです。

ですので、授業の一貫と考えたらいいと思います。

先生は丸付け時間と考えていたり、

児童のくつろぎタイムと考えている人もいます。

そういう側面もあってはいいと思います。

先生も児童も忙しいですものね。

 

でも、司書としては、

「学級全員が図書館に来るチャンス!」と考えて

ルールを定着する時間にしたり、

ミニブックトークをしたり、

有意義に使えるようにしたいですね。


読書の時間のルール

ルールを決めておいた方が混乱がなく、

先生も児童も司書も快適に過ごせるようになると思います。

 

<過ごし方のルール>

まずは「静かに一人で読む」など簡単なことから

全校が静かに読める状態になれば、

もう少しステップアップしてもいいと思います。


<読む本のルール>

例「0~9類か絵本を読む

M(漫画)は借りてもいいけれど、休み時間や家で読む」


よくあるのが先生からの

「絵本ダメ、図鑑ダメ、マンガダメ、

おはなしの本を借りなさいー!!」かと。

こうなるとカウンターで

「これはおはなしですか?」と

児童全員が聞いてきて大変なことに…。

それは避けたいですし、物語だけに制限してしまうと、

図鑑やギ○スなど眺めて楽しむ本が好きな

児童にとっては苦痛の時間になってしまう気もします。

 

また、読書の時間は担任不在で

代わりの先生が補欠として来る場合も多く、

先生によって対応がマチマチだと児童が混乱し、

「担任の先生は漫画ダメって言っているけど、

今日の先生は借りてって言っているけどどっち?」と

落ち着きのない状態になります。

 

そういった事を避けるためにもある程度

読む本のルールを決めています。

読書の時間の流れ、

過ごし方のルール、読む本のルールは

管理職、司書教諭などと相談し、

全校で統一するのがいいと思います。

 

特に1時間の流れを決めておくと

先生に主導になってもらいやすくなり、

「読書の時間は司書に丸投げ!」もなくなります。

 

ただ、読む本を決める事は

個人的にはとても悩ましい問題です。

読む本に制限をかけて、児童が読書から

離れてしまうのは一番避けたいです。

私はどんな本でも読書だと考えているタイプで、

 0~9類、絵本というずいぶんゆるいルールにしています。

ギ○スなどもひとりで静かに読めるならOKと言っています。

 

他校では「読書の時間は9類を読む」と

決まっている学校もあるそうです。

 (これはまぁ意見が分かれる所ですが…)

 

1時間の流れ

1:児童はバックを持ち、先生と整列して図書館へ

2:出席番号で着席

基本的には1年間指定席

 

ただし、相性の悪い児童が同じテーブルの場合は

担任に相談して事前に座る位置を

こっそり変えてもらうか、

その学級のみ班ごとに座ってもらう。

 

3:挨拶「○時間目を始めます」

4:先生より
「1読み聞かせ

 2本を返す

 3本を選んで借りる

 4読書をします。

図書館のルールは○○でしたね。

ルールを守って使いましょう」

※「読み聞かせ」「ブックトーク」「本をかえす」などの

言葉が書いてあるカードをホワイトボードに貼っていく。

 

A4 1枚に読書の時間の流れを書いておき、

先生に手渡しして読んでもらうのでもOK

 

できるだけ先生に仕切ってもらい、

先生自身へのルールの確認も

含めて先生から話してもらう。


5:学校司書より

読み聞かせor 3~5冊程度の簡単なブックトーク

1~3年生読みきかせ 1,2冊程度(10~15分)
4~6年生ミニブックトーク(5~8分)場合が多いです。


内容は、国語の授業に関連したものが中心。 

国語の時間に読みきかせや

ブックトークをする事が決まっている場合はしません。

その代わり、児童があまり手に取らない名作や

行事の関連本などを取り上げています。

テーマが何も思いつかない時は

「9月27日で9類と2類と7類から1冊ずつ紹介」

なんてこともしたりします(笑)

色々な本に触れてほしいので、

こういう変化球もありかと。

 

普段読書の時間が取れないだろうということで

高学年のブックトークは短めです。

 

読み聞かせした本や紹介した本は

カウンター横に飾っておき、

手に取れるようにしています。

人気があってすぐ借りられた時は

予約カードも一緒に。

 


6:先生より

「○分までに本を選んで借ります。

借りた人から席に座って読みます。」

 

○分までにという目安の時間を決めます。

でないと1時間本を選んで終わる子がいるので、

10分程度で本を選ぶようにします。

 

※電算化済みなので低学年でも10分で貸出が終わります。

 

7:読書タイム

終了3~5分前に先生から声かけ

「借りる手続きを忘れた人はいませんか?」
「借りた本をバックに片付けましょう」


8:挨拶→整列して教室へ戻る

 

だいたいこのような感じで読書の時間にしています。

学校の状況や読書の時間の頻度によっても

変わってくると思います。

 

これまでの勤務校では

読書の時間よりも

国語の時間での利用(ブックトークなど)

理科や社会の調べでの利用が多い(週1程度)

学校ばかりだったので、

2週間に1回か月1回に来る

読書の時間をしっかりしないと

「来館してすぐ返却→事前に注意できない状態で

貸出がスタート→騒がしくなる」ような事もあり、

そういう意味でルール決めをするようになりました。

 

先生も児童も司書も

快適に過ごせる読書の時間にできたらいいですね。

 

何かの参考になれば幸いです。

では、また次回、お付き合いくださいませ。