今回は、小学校６年生へ贈る本をご紹介します。
卒業に向けた名言集、詩集、お仕事本、物語、絵本など
展示コーナーの参考にどうぞ！
一部読み聞かせに使える本もあります。
名言集
『未来の扉をひらく偉人のことば』
名言＋解説＋４コマの形式の紙面です。
チャレンジする人を応援する言葉、
自分を見つめ直したくなった時の言葉など名言が
ジャンルわけされています。
『マンガでわかる！１０代に伝えたい名言集』
見開きで漫画＋文でサクッと読めます。
スッキリした構成で、
上の本よりもこちらのほうが読みやすいと思います。
『中学生に贈りたい心の詩』
詩人、芸能人の言葉、J-POPの歌詞など幅広く載っています。
J-POPの歌詞は古いので今の子は分からないかも……。
２０１７年のものですが、
こちらでも名言の本を紹介しています。
もっとたくさん知りたい方は、よかったらご覧ください。
餞の本
詩集、心構えなどの本を紹介します。
『どきん 谷川俊太郎少年詩集』
特に 「卒業式」「春に」がおすすめです。
『どきん 谷川俊太郎少年詩集』
「未来へ」が特におすすめです。
『行為の意味』
どの詩もおすすめですが、
特に「君たちが歩くとき」「行為の意味」
「独りではない」がおすすめです。
『中学時代がハッピーになる３０のこと』
大人と話そう、勉強を「部活」のつもりでやろう
1回できるまで、練習しようなど
中学生になるにあたって知っておいたら
よい心構えを紹介しています。
同じ作者のこちらも。
『中学時代にしておく５０のこと』
『なによりも大切なこと』
バッテリー、No.6などあさのあつこさんの
作品のセリフを抜き出してある本です。
小学校で親しんだ人も多いでしょうからぜひ。
「中学時代」～「なによりも」は
PHP研究所のYA心の友だちシリーズです。
基本的には中学、高校生向けの本が多いですが、
小学校にあっても読まれる本があります。
ぜひ一度チェックしてみてください。
朝日小学生新聞の人気コラムが本になりました。
○○なあなたへという文通の形で紹介されています。
「卒業するあなたへ」というページがあります。
シリーズ本
旺文社『学校では教えてくれない大切なこと』シリーズ
金の星社『大人になってこまらない～』シリーズ
どちらも人気シリーズです。
卒業までに読みきりたいという児童がいたり…。
仕事・夢の本
『１歳から１００歳の夢 愛蔵版』 日本ドリームプロジェクト
『中学生の夢 ４７都道府県４７人の中学生の夢』日本ドリームプロジェクト
１人ひとりの夢をまとめた本です。
特に１歳から１００歳は世代もバラバラで、
「こんなに日常の事が夢なのかぁ～！」
「こんなに壮大な夢があるのかぁ～！」と
全く違う感想を持つと思います。
『夢はどうしてかなわないの？』大野 正人
ギョッとするタイトルですが、
夢に向かって頑張ること、
もし夢が叶わなかった時にどうするか、
でも、夢はどんどん変わっていくことが
３人の立場で見える絵本です。
『こどもおしごとキャラクター図鑑』給料BANK
公務員からＹｏｕＴｕｂｅｒまで
最新の職業も載っています。
同様の理由で
金の星社 マンガでわかるあこがれのお仕事シリーズもおすすめします。
「マンガ家・イラストレーター」
「ゲームクリエイター」
「ユーチューバー」
「パティシエ」があります。
「しごとば」シリーズも並べておくと
展示テーブルが華やかになりそうですね。
講談社『おしごとのおはなし』シリーズ
低学年から読めるよみものですが、
様々な仕事が網羅されています。
声優さん、芸人などあまり本がない本もあります。
まずはいくつか買ってみて
動きを見てみるのがいいと思います。
『なおこ、宇宙飛行士になる』山崎 直子
女子だって宇宙好きな子、いますよね！
今のうちに文系、理系問わず色んな本を読んでほしいです。
物語
小学校６年生、中学校１年生が登場する物語を紹介します。
（中学生全体までいれると膨大な数だったので…）
『十二歳』椰月美智子 （小６）
小学６年生鈴木さえの６月～卒業までを描く物語です。
まさに時期もぴったりな本です。
淡々とした描写で主人公にも大人びた印象はあるものの、
「なにかになれるのかな？」と悩む姿に
共感できるのではないでしょうか。
『劇団６年２組』吉野万理子 （小６）
卒業前のお別れ会で劇をすることになった６年２組。
既存のシンデレラの台本を使うことになるのですが、
「継母」「姉１」など役に名前がない事が気になり……。
劇を通してクラスメイトの関係性にも変化があります。
卒業を強く意識するなら
「十二歳」「劇団６年２組」がぴったりです。
チームふたりシリーズ（小６）
チームふたり
卓球部のキャプテンになった小６の大地。
最強のペアを組むつもりがまさかの５年の純と組むことに！
家でも学校でもドタバタしながらも奮闘する物語。
チームあした
チームふたりの純が６年生になってからのお話です。
純の成長も見れますし、新たな卓球部の展開も。
『青空トランペット』（小６） 吉野万理子
家族と友達と一緒にベイスターズを
応援する事が何よりの楽しみの広記。
ところが、友達が応援引退宣言をした事で周りが変わり始める。
「君は将来、何になりたいの？」という言葉にも悩まされ…。
将来の夢や自分の場について考える
きっかけになるかもしれません。
やや男子向けです。
『ふたり』福田 隆浩 （小６）
転校生の佳純がいじめにあっていると気がついた准一。
偶然同じ作家が好きだと分かり、
ふたりで作家のひみつを探ろうとして……。
課題図書になっていた本です。
いじめの描写が辛くなるからもしれませんが、
読了感は爽やかです。
作中の作家さんからの言葉がとても心に残りました。
結末にも救いがあってよかったです。
『まっしょうめん！』 あさだりん （小６）
父の小さな嘘から
剣道を始めることになってしまった林成美。
剣道を通して自分と向き合い、
少しずつ変わっていき……。
いわゆる「根性！」「努力！」的なスポ根物ではなく、
悩みがならも一歩ずつ成長しています。
今の子達が読んでもスッと入れると思います。
『なりたて中学生』（中１） ひこ・田中
中学入学前に引っ越して、友達がゼロの状態から
中学校生活がスタートします。
おろおろしながらも関西弁の語り口で重さはありません。
中学生男子ってこんな風に考えるのかと思いました
『十二歳』は大人びた小６に。
『ふたり』も女子向けだと思いますが、
こちらは断然男子にすすめたい１冊です。
『わたしがここにいる理由』 （中１） 片川 優子
バラバラの中学校に通う幼なじみ３人の物語です。
有名私立に通うことになり、
お嬢様たちと自分のギャップにたじろぐ璃湖。
練習していないのに自分よりサッカーが上手い天才を
見つけてしまい挫折する一輝。
クラスで浮かないポジションをゲットしたものの、
また問題にぶつかる彩加里。
それぞれあるある～な悩みで読みやすいと思います。
『サクラ咲く』 辻村 深月 （中１～中３）
約束の時間、サクラ咲く、世界で一番美しい宝石
の３編の物語です。
表題作のサクラ咲くの主人公が中学１年生です。
言いたいことがいえず、
なんでも押し付けられてしまう塚原マチ。
彼女の唯一の楽しみは図書室に行くこと。
図書室の本から「サクラチル」と言う紙を見つけ、
顔の見えない相手との文通が始まり……。
収録されている３編は
少しヒリヒリした部分もありながら、優しさもある。
さすが辻村さんと言いたくなるような物語です。
『霧の向こうにふしぎな町』柏葉 幸子 （小６）
夏休みに旅にでたリナはピエロの傘に導かれるまま
ふしぎな町へにたどり着く。
怖いピコットばあさんの元で下働きをしながら
口の悪いオウムなど変わり者たちと交流し……。
こちらはファンタジー好きさんにおすすめ。
ファンタジーならではの
わくわくするような小物もたくさん登場します。
多分中学生になるとファンタジーから
卒業する子も多いと思うので
小学生のうちにファンタジーに触れてほしいです。
絵本
『新装版 ともだち』 太田 大八
クラスメイトを紹介しながら振り返るような絵本です。
けんかが強い、いしまるくん。
一番のっぽの、かなもりくん…などなど。
読んでいるうちに
「こんな子いるわ～」と思い浮かんできます。
『ともだち』 谷川俊太郎
色々な機会に紹介しているこちら。
個人的にとても好きです。
「ともだちっていっしょに かえりたくなるひと」
「ともだちってみんながいっちゃったあとでもまっていてくれるひと」
など「分かる！」と思える言葉がたくさん出てきます。
最後まで読むと
想像以上にワールドワイドで驚くと思いますよ。
『たくさんのドア』アリスン・マギー
「きょうも あしたも あなたは
たくさんの ドアを あけていく
そのむこうに
たくさんの あたらしいことが まっている」冒頭より引用
紹介する文を悩んでしまうほどいい絵本です。
飾りてるとよさが半減してしまう気がして、
引用にしました（笑）
心がじんわりと温まり、
ちょっと元気が湧いてくる本です。
『ぜつぼうの濁点』原田 宗典
ひらがなの国の濁点は「せつぼう」にくっついている。
主人は「ぜつぼう」してばかりいるので、
濁点は新しい主人を探して旅に出て…。
なんとなく予想がつくとは思いますが、
驚きの結末は読んでからのお楽しみ！
近頃、ちょっと失敗しただけで「最悪…」「○ぬ」と
マイナス言葉を言っている子が多いので
こういう本もいいかと思います。
言葉のパワーを感じますよ。
『おおきくなるっていうことは』中川 ひろたか
「おおきくなるっていうことは洋服が小さくなるってこと」
「おおきくなるっていうことはあんまり泣かないってこと」
高学年にもぜひ。
絵本自体は幼児向けですが、ハッとさせられる部分があります。
展示していると低学年も読んでいるので
何か引かれるものがあるのかもしれません。
年度末に１年生や２年生によく読み聞かせをする本です。
『じぶんだけのいろ いろいろさがしたカメレオンのはなし』レオ・レオニ
オウムは緑、金魚は赤。
動物にはそれぞれの色があるけれど、
カメレオンは周りに合わせて色がコロコロ変わる。
自分の色がない事に悩んでいると…。
一見卒業とは関係ないのですが、
”じぶんだけのいろ”を見つけてほしいなぁという
思いで選んでみました。
参考したもの
【都島】「○年生が主人公の本」リスト改訂版を配布中 - 大阪市立図書館
あとがき
毎年、卒業生向けに展示していると、
色々な学年が手に取っています。
特にお仕事本、絵本が人気です。
表紙が見えると手に取りやすくなるんでしょうね。
また今年も興味を引く展示ができればいいなと思っています。
では、今回もお付き合いいただき、
ありがとうございました。
