今回は、児童との関わり方(休み時間編)についてお話します。
- はじめに
- 児童から話かけられたら話す
- 休み時間は少しフランクに
- してほしい事を言う
- トラブル:本の取り合い
- トラブル:問題行動【PDF配布】
- トラブル:体調不良
- マシュマロ質問 出禁?
- おわりに 参考文献
はじめに
先日実施したアンケートで
児童・生徒との関わり方についてご質問がありました。
児童・生徒との関わり方については
自信がありません。
本を読んだり、教師向けの講座に出席したり、
あれこれ付け焼き刃でなんとかやっています。
「これでいいのかな?」という悩みも含めて
皆さんと共有できればと思います。
※児童、生徒を書くと長いため、
ここからは一括して児童と記載します。
児童から話かけられたら話す
休み時間は児童から
話しかけられたら、話すようにしています。
来る者拒まず、去る者追わず。
こちらから話しかけるのは、
何か困っている様子の子だけです。
大人の事情ですが、たくさん話しかけていると
休み時間内に貸出が終わりません(笑)
児童の様子に合わせています。
カウンターに来た時に
「○○の本あった!
借りていい?この前Aくんと□□を読んで~」のように
おしゃべり好きの子には
「借りていいよ!よかったね~!
次はAくんも一緒に来てね~」
のように少しだけ会話をします。
一方で、ひっそり借りて読書がしたい子には
「返すは○日までです」と必要最低限に。
学年を問わず、そういう雰囲気の子には
あまり話しかけないようにしています。
その子が借りたかった本を見つけて
ほくほくした様子を見かけると
とても嬉しくなります。
常連になってくると
自然におしゃべりできる場合もあります。
休み時間は少しフランクに
授業中なら
「○○さん、借りる本は選べましたか?」
休み時間なら
「○○さん、本選べたかな?もうすぐ予鈴鳴りますよ~」
「~」の記号で少し砕けた様子が伝わりますか?
児童を呼ぶ時は「苗字さん」づけにしています。
小学校の場合、同姓、兄弟、姉妹がたくさんいますので、
フルネームや「名前さん」になる場合があります。
してほしい事を言う
子どもには否定語(「○○しないで」)が伝わりにくいです。
”否定語を使わない”と考えると難しくなります。
”してほしい事を言う”と意識するのがオススメです。
名前を呼ぶとさらに効果的です。
児童が走っている時
「○○さん、歩いて!」
それでも止まらなかったら、
「○○さん、止まって!」
児童が本を落としそうな時、
危ない持ち方をしている時
「重いから両手で持ってね」
「かばんにしまおうね」
予鈴が鳴りそうだけど、本を選べていない時
「○○さん、1冊選べたんだね。
もう1冊は一緒に選ぶ?」
プラスの声かけとして
できていることを褒めます。
また、急いではなく、”一緒に”と言って、
さりげなくおすすめ本を提示して
早く選べるようにする事もあります。
声かけ変換についての参考
楽々かあさん公式HP
『発達障害&グレーゾーン子育てから生まれた
楽々かあさんの伝わる! 声かけ変換』
ダウンロードできる資料があります。
http://special.asa21.com/special/koekakehenkan/
トラブル:本の取り合い
本の取り合いになっていたら、
話し合いかじゃんけんの2択にしています。
司書「2人で話し合って決められますか?」
児童「できます」
司書「カウンターの横で話し合ってください」
けんかにならないように
司書の目の届く所で話し合ってもらいます。
取り合いになっている人数が多い時、
もうけんかになりかけで話し合いができない時、
チャイムが鳴りそうな時はじゃんけんにします。
という事は、ほとんどじゃんけんで解決です(笑)
じゃんけんをする時は、必ず審判をつけます。
貸出が長蛇の列でなければ司書自身で。
高学年にお願いする事もあります。
トラブル:問題行動【PDF配布】
走る、騒がしいなど軽度なルール違反、
わざと本を隠す、やぶるなど
悪質ないたずらが起きる事があります。
司書は指導する立場ではないため、
指導は、必ず先生にしてもらいます。
軽度なものは担任の先生からの指導。
改善されなかったら、
担任の先生と学年主任。
それでも改善されなかったら、
担任の先生と学年主任、生徒指導主任、校長先生など
関わる大人を増やしていきます。
例えば、走って図書館に駆け込んできて、
館内でかくれんぼをしていた場合。
「読書する場所です。出てください」と注意します。
2回、3回の注意で出ていけば、先生に報告しません。
1、2週間ずっとそんな事が起きるようなら先生に報告します。
ルール違反、いたずらが頻繁に起きる時は、
報告書を作っています。
内容は、○月○日、○時間目後休み時間
○年○組 Aさん 出来事、様子 を記録します。
先生に指導してもらう時に
どこの誰か分からないと
きちんと指導してもらえないからです。
児童が走って逃げてしまったり、
児童が名札をつけていなくて
名前が分からない時は
周りの児童に聞いておきます。
報告書は、GoogleDriveにて配布中です。
配布するほどでもないシンプルな報告書ですが、
何かのお役に立てれば幸いです。
ログイン・登録は不要です。
資料費用は無料です。(通信費はかかります)
リンクを踏むと、PDFの読み込みが始まります。
Wi-Fi環境でのご利用をお勧めいたします。
PDFの内容 全2ページ
利用規約 1ページ
図書館の様子・出来事 報告書 1ページ
報告書はいつもバインダーに挟んで
カウンターに置いています。
1枚はよい報告をする用
もう1枚は問題行動の記録用です。
本を隠されたり、破られたり、
どの児童がしているか分からない場合
誰がしているか分からない事も記録しておきます。
何度かいたずらが起こると、
いたずらが起こりやすい時間帯が分かります。
移動教室の関係で○年生が多い時間であったり、
○年○組が来館した直後だったり、
解決のヒントが得られます。
本が隠されていたり、破れていたら、
すぐに直したくなりますが、
そこはぐっとこらえて、写真を撮っておきます。
報告書と写真を司書教諭と生徒指導主任に見てもらい、
該当の学年か、全学年に指導してもらいます。
トラブル:体調不良
図書館内で嘔吐やおもらしがあった場合です。
まず、窓を開けながら、
「具合の悪い子がいるので、
図書館から出てください」と言って、
他の児童を全員図書館から出します。
次に、内線で応援の職員を要請します。
嘔吐、おもらしの場合は、
大人二人で対応します。
一人は、児童の対応(着替え、体調の観察など)
一人は、現場の処理をします。
処理については学校で研修があると思います。
学校によって異なりますので、省略します。
そういう場面に遭遇した事がない方は、
図書館でそういう事が起きた場合
どうしたらよいか養護教諭に聞いてみてください。
(特に、現在はコロナ禍のため、
こういった処理は養護教諭のみが行う学校もあります)
ちなみに…。
教室には、救急箱、嘔吐物処理セットがあります。
皆さんの図書館にはありますか?
私は、養護教諭にお願いして
絆創膏、鼻血用の鼻栓、
嘔吐物処理セットをもらっています。
絆創膏、鼻栓は時々使います。
処理セットは、数年に1度使うか使わないか…。
お守りとして一応常備しています。
処理セットの中身は
ヘアキャップ、手袋、エプロン、靴カバー
嘔吐物凝固剤、キッチンペーパー、漂白剤、
ペットボトルなどです。
マシュマロ質問 出禁?
一連のツイート URL
https://twitter.com/hiyoko_lib/status/1274317635627347968
その人がいつ、何を、何回したか、できれば写真などを撮って、文章にもまとめておきました。子供相手に容赦ないですが「あなたは○日~を○回しました。覚えていますか?」「どうしてこのような事をしたんですか?」など事実を確認しました。
— ひよこ司書 (@hiyoko_lib) June 20, 2020
「どうして?」と聞いたら意外な理由が分かってパッと解決した事もありますし、悪意でしたいた事もありました。ルールを分かっていない場合にはルールを教えたり、「図書館の本は~だから全校の人が困っています」「次○○ををしたら図書館には来れません」という話をしました。
— ひよこ司書 (@hiyoko_lib) June 20, 2020
ただ、学校司書は指導をする立場ではないので、必ず先生には同席してもらってください。また、ひとりで抱え込まずに、できる範囲で先生に見回りに来てもらったりして図書館にいる他の児童生徒、ご自身の身を守ってくださいね。
— ひよこ司書 (@hiyoko_lib) June 20, 2020
過去に私が経験したのは、
頻繁に本を隠す児童への対応でした。
「どうして本を隠したんですか?」と聞くと
児童「借りたかったけど、
カードを失くして借りれない」という事が分かり、
あっさり解決した場合もあります。
児童の問題行動には、何か理由があります。
以前、児童からのいたずらや暴言に
悩んでいる時期がありました。
3ヶ月ほどその状態が続き、
つらい日々でした。
私だけに暴言があったわけでなく、
たくさんの児童、たくさんの大人への暴言がありました。
担任、生徒指導、校長先生など
多くの大人の力を借りてその児童は更生していきました。
中には、暴力的な児童もいます。
ツイートでも触れていますが、
ひとりで抱え込まずに、ご自身の身を守ってくださいね。
おわりに 参考文献
参考文献を紹介します。子育て本や教師向けの本です。