ひよこ図書館

とある学校司書のブログです。本の紹介、学校司書業務に役立つWordやExcelの豆知識など。

自然災害・防災の本【PDF】

今回は、自然災害・防災の本をご紹介します。※ブックリスト配布あり

 

 

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調べ学習用

教科書によって多少違いはありますが、

小学校4年生社会、4年生国語、6年生理科などで

自然災害、防災について学びます。

学校によっては総合で1年中取り組む場合もあるのではないでしょうか。

避難訓練の時期や9月の防災月間に合わせて展示するのもおすすめです。

 

『防災学習ガイドもしものときにそなえよう』

www.e-hon.ne.jp

 

金の星社 2021年

3520円×4 14,080

ふりがな あり(3年生以上の漢字)


台風・豪雨、地震津波、噴火・豪雪 の4巻

各巻は

1章 〇〇ついて学ぼう(自然災害が起こる仕組み、被害など)

2章 もしものときにそなえよう 

マンガ、身を守るには(家の中、学校、登下校、外出時)

避難、家の防災、地域の防災 

3章 情報の調べ方、まとめ方(防災マップ)の構成になっています。


高学年の理科でも使えそうな災害が起こる仕組みから

4年生の防災で学習する内容まで網羅されています。

このシリーズがあれば、ひとまず安心だと思います。

イチオシのシリーズ本です。

台風・豪雨、地震津波、噴火・豪雪 の4冊に分かれているため、

調べ学習の際も手分けして調べる事ができます。

 

『「もしも」にそなえて「今」できること命をつなぐ防災』

www.e-hon.ne.jp

 

偕成社 2021年

3080円×3 9,240

ふりがな あり(小5以上の漢字)

①もしも災害が起こったら

②今日からできる!命をつなぐそなえ

③みんなで助けあう!ひなん生活と復興 の3巻


タイトル通り、防災と避難生活に特化した内容です。

地震や火山噴火などの自然災害の仕組みについての本は

たくさんあるけれど、防災の本が少ないという場合におすすめです。

①では地震、台風、豪雨、雷、竜巻、大雪、火山噴火など

様々な災害から身を守る方法を見開き(たまは1ページ)で紹介しています。

他にはあまりのっていない雷、竜巻、大雪、火山噴火がのっています。

②では「命をつなぐそなえ」として

もののそなえ、環境のそなえ、行動のそなえと

大きく3つに分けて紹介しています。

ペットを飼っている家庭での備え、

アレルギーがある人の備えについても書かれています。

③ひなん生活と復興

避難所での生活の工夫、在宅の場合はどうなるかなど。

2021年4月に出版された本のため、

「密」をさけて過ごすためのくふうが書かれています。

「分散避難」という言葉は初めて見ました。

親戚の家、在宅、車中、ホテルへの避難など

分散して避難することだそうです。

 


『いざというとき自分を守る防災の本』

岩崎書店 2019年

www.e-hon.ne.jp


3300円×4巻 

ふりがな 一部あり

※小学校で習わない漢字も使用してあるため、少し難しい?

漢字という視点では4年生には難しいかもしれませんが、

上記のシリーズ本の中では文字が少なく、比較的余白もあります。

紙面は見やすいと感じます。

小学校高学年~中学生向けの本だと思いました。
 
巻末に各巻共通索引がついているため、

買うなら4冊セットでの購入をおすすめします。

 

地震

地震を中心とした巻。地震津波、火事、原発事故など


2台風

台風を中心とした巻。台風、強風、豪雨、浸水、洪水、高潮

雷、竜巻、高温など細かく分けて書いてあります。


3避難してから

避難についての巻。自宅での避難、避難所での避難生活について。

トイレ、電気、食事など細かく分けて書いてあります。

一時避難場所から避難所に行くのか、自宅に戻るのか

避難場所の選択について書いたページのチャートが分かりやすいと思いました。


4今日から始める防災対策

災害食、自宅での備えについて書いてあります。

p15

「プレートにアレルギーを書いて

首から下げられるようにする」という記述と

アレルギープレートのイラストは他の本にはなく、

とても重要な情報だと思いました。

p24 3つの「ない」

落ち「ない」たおれてこ「ない」ころがら「ない」

プラス火事になら「ない」は覚えやすくていいですね。

 

 

『親子で学ぶ防災教室』

 

『防災グッズがわかる本』

『災害食がわかる本』

『身の守り方がわかる本』の3冊が出版されています。

www.e-hon.ne.jp

www.e-hon.ne.jp

 

www.e-hon.ne.jp

 

理論社 2019~2021年出版

堅牢版  4180円×3=12540

ソフトカバー版 1540円×3=4620

堅牢版とソフトカバー版の内容は同じです。

ふりがなあり

 

特に最近出版された『防災グッツが分かる本』では

感染症対策について16ページほど記述があります。

せっけん、アルコール消毒などを固形、液体、ジェルで比べています。

マスクの種類についてもふれていて、

今必要な情報だと感じました。


ヘルメットやモバイルバッテリー、リュックなどは

具体的な商品名や写真があり、すぐに真似しやすいです。

自宅の防災グッツを見直そうと思いました。


楽しい調べ学習シリーズ

『台風の大研究 最強の大気現象のひみつをさぐろう』

『水害の大研究  なぜ起こる? どうそなえる?』

3520円  PHP研究所

www.e-hon.ne.jp

 

www.e-hon.ne.jp

 

台風、水害だけの本は数少ないためあると便利な1冊だと思います。

※しっかりした製本ですが、やや割高感は否めません……。

やや厚い用紙のためか、糸がゆるいのか、

このシリーズよくのど割れします……。

でも、ニッチなテーマや最新のテーマをすぐに本にしてくれるので助かっています。

 

『3.11が教えてくれた防災の本』

かもがわ出版 2011年 

www.e-hon.ne.jp

2750×4=11000

ふりがな漢字全てにあり


地震

津波

3二次災害

4避難生活


1、2巻は地震津波の仕組みと自分で自分の身を守る方法

3巻は、地震によって起きるガスや電気、水道などライフラインの停止

「二次災害」だけを扱った巻になっています。

東日本大震災で大きな課題となった原子力発電も記憶に残っています。

計画停電があったこと、多くの帰宅困難者が発生したことなど

過去の震災とはまた違った被害もありました。

もう10年前の本ですが、

二次災害を調べる時には役立つ本です。

4巻は避難生活での衣食住の工夫や苦労などが書かれています。

 

このシリーズの特徴は、

冒頭の4ページほどに絵本風のページがあることです。

避難訓練や防災学習の際に読み聞かせするのもいいですね。

こうして防災の本を集めてみると、

2011年後から避難生活にふれてあるものが多くなったと感じました。

避難の仕方も自宅、車内、避難所、県外への避難など

色々な方法がある事に気づかされます。

授業で使う際には、2011年以降の本を集めたいです。

 

『知ろう防ごう!自然災害1~3』

岩崎書店

www.e-hon.ne.jp

地震津波・火山噴火 増補改訂(2012年3月)

2 台風・強風・豪雪・洪水知ろう! (2011年3月)

3 世界の自然災害と取り組み知ろう! (2011年3月)

 

ふりがな一部あり

※地盤、犠牲者、破壊、棟、地名などにふりがながありません。

 

自然災害が起こるしくみを中心に書かれた本です。

文字がずらっと並んでいる構成です。


文字をひたすら読んで、

そのまま書き写したいタイプの児童には向いている本です。

一方で文字量、漢字量が多いので、

中学生でも少し難しいと感じるのではないかと思います。

 

『防災えほん』

PHP研究所 2017年 1760円

www.e-hon.ne.jp

ふりがなあり

かわいらしい見た目のこちら。

低学年向けかと思いきや

地震津波、台風、大雪、雷など色々な災害が書かれています。

調べ学習に十分対応できるつくりです。

『たのしいちしきえほん』というシリーズです。

手軽に買いやすい値段ということもあり、

個人的には好きなシリーズです。

もちかた、和食、天気のふしぎ、生命の歴史えほん、星と星座のふしぎ、

心のふしぎたんけんなどがおすすめです。


『72時間生きぬくための101の方法 子どものための防災BOOK』

3,850円

www.e-hon.ne.jp

ふりがなあり

文字量 とても多い

 

災害発生前、災害発生直後から災害発生から3日まで

生き延びるための101の方法が書かれています。

特に気をつけたい事は災害発生前のことです。

ドアを塞がない家具の配置、家具・家電の固定(!)

家具は固定するという意識はあっても、家電は抜け落ちていました。

テレビが飛んできたという話もあり、ドキッとしました。

羅列されているため、

調べ学習でまとめるにはややコツがいるかもしれません。

 

ひとり読み・読みきかせ


『やさしくわかるぼうさい・ぼうはんのえほん』

金の星社 2017年

www.e-hon.ne.jp

1430×5=7150 

ひらがなのみで書かれており、低学年向けの本です。

 

マイルドなイラストで、怖がらせすぎない所もいいなと思いました。

『たいふうどうするの?』

『かじどうするの?』

『じしん・つなみどうするの?』

『ゆうかい・まいごどうするの?』

『こうつうあんぜんどうするの?』の5冊です。

低学年、特別支援学級の防災・防犯学習におすすめです。


地震がおきたら』

BL出版 2017年

www.e-hon.ne.jp

 

ふりがなすべてあり


学校での避難訓練をお母さんに話したら、

お母さんが震災にあったことを話しはじめて…という内容です。

 

神戸市消防局の協力で阪神・淡路大震災の教訓が盛り込まれているそうです。

読んでみて特にハッとしたのは、消化活動が優先になるという事でした。

何かあった時消防士さんや自衛隊員さんが助けてくれると思いこんでいました。

確かに、よく考えてみると消火が優先ですね。

火があっては誰も助けられません。

消化活動が終わってから、人命救助が始まるのだそうです。

ということは、やはりそれまでは自分の命は自分で守らなくてはいけません。

 

学校勤務の方はおなじみの「おはしも」が大事ですね。

おさない・はしらない・しゃべらない・もどらない

余談ですが、最近では、

危ない物にちかづかないの”ち”を足して

「おはしもち」と教える所もあるのだとか!

 

『親子のための地震イツモノート キモチの防災マニュアル』

ポプラ社 2011年8月 1,320円

www.e-hon.ne.jp

 

ふりがな一部あり

 

もしもではなく、「いつも」備えていようというコンセプトのもと

阪神淡路大震災を経験した方からの話をまとめた本。

災害報道のヘリコプターがうるさくて眠れなかった

ひとりになりたかったけど、ひとりになれる場所が汚れたトイレしかなく辛かったなど

かなりリアルな声がのっています。


ドラえもん地震はなぜ起こるどう身を守る 親子で読もう!』

小学館 2011年6月  880円

 

www.e-hon.ne.jp

 

ふりがなあり

 

ドラえもん効果でよく貸出される1冊。

出版されてもう10年も経ちますが、

児童が何気なく手に取りやすいという意味で

こうした形態の本も大事だと思います。

 

ブックリスト配布

今回紹介した本をリストにしました。

リンク先はPDFです。

drive.google.com

 

では、今回もお付き合いありがとうございました。

なんとか9月の防災月間中にアップできてよかったです。